福岡市の天神地区では現在、国家戦略特区により航空法の高さ制限の特例承認を得たことを皮切りに、今後10年間で30棟の民間ビルの立替を誘導するなど、あらたな空間と雇用を創出するためのプロジェクトが行われています。
プロジェクトの名は「天神ビッグバン」。ビルの建替えなどに関する数値目標として、2024年の完成が目標です。
高質なオフィスや商業空間と都市景観の創出を図るとしている同エリア内には、なんとあの高級ホテルの筆頭格「リッツカールトン」の進出も決まっています。
市民からは期待の声も多い当プロジェクト。プロジェクトの全体像はどうなっているのでしょうか。「リッツカールトン」進出の経緯も含めて、説明していきたいと思います。
天神ビッグバンとは?
アジアの拠点都市であり、歩きたくなる街を目指すプロジェクト!
福岡市では、「天神ビッグバン」の施行体系として、「天神地区では、アジアの拠点都市としての役割・機能を高め、新たな空間と雇用を創出するプロジェクト“天神ビッグバン”を推進しています!」と発表しています。
出典:福岡市 天神ビッグバン
2024年を目標に付加価値の高いビルに30棟を建替えることによりもたらされる各数値の試算は以下の通り。
出典:福岡市 天神ビッグバン
延床面積:約1.7倍(444,000㎡→757,000㎡)
雇用者数:約2.4倍(39,900人→97,100人)
建設投資効果:2,900億円
経済波及効果:8,500億円/年
莫大な経済効果をもたらすビジネス・ショッピング・憩いの空間と、現在より倍以上の雇用の創出が見込める期待のプロジェクトのようですね。
今回対象となるエリアについては、いままで以上に地域の人が活躍できるような街を目指しつつ、過度に自動車に依存しない、歩いて出かけたくなる街に生まれ変わる予定です。
出典:福岡市 天神ビッグバン
そして、主なプロジェクト内容は、航空法の高さ制限のエリア単位での特例承認を得た範囲でのビルの建替え誘導などをメインとし、11個に分類されています。
また、この建替えによりあたらしく建てられたビルのなかでも、魅力あるデザイン性に優れたビルにインセンティブを付与する「天神BBB(天神ビッグバンボーナス)」を創設。
すでに「(仮称)天神ビジネスセンター」が、天神BBB認定を受けており、あらたな天神の街づくり推進のムードが漂っています。
出典:福岡市 天神ビッグバン
リッツカールトンも出店?
国内7か所目は2022年12月開業予定!
「天神ビッグバン」に伴う再開発では、福岡ビルと天神コアの一体開発などとともに、大名小跡の24階建て高層ビルに外資系の高級ホテル「リッツカールトン」が入ることが発表されています。
12社で構成された優先交渉権者の中から最後に選ばれたのは積水グループ。
用地はすべて市が継続して所有し、積水グループが年間約5億8千万円の借地料で70年間借り受け予定です。
今回で7つ目の国内進出となる「リッツカールトン」を有する複合施設は、2022年12月頃に全面開業予定となっており、注目が集まっています。
出典:西日本新聞 福岡・天神に「リッツ・カールトン」 積水・西鉄連合が優先交渉権 高級ホテル不足を重視
関連企業
「天神ビッグバン」のプロジェクトには、積水グループ、西鉄、ホープ、などをはじめとした数多くの企業が関わっています。今後各施設のテナントにどのようなお店が入っていくのか、とても楽しみですね。